藤川崇のブログです。

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広告代理店の存在意義とは?

 僕は 東京時代、営業9名、経理1名、社長1名の広告代理店に入社して、忙しく毎日を過ごすなか、悶々と考えていたことがあります。

www.fujikawa.biz

 

それは、「広告代理店の存在意義とは何だろうか?」ということです。

そんなときに出会った本がアル・ライズの「ブランディング22の法則」です。 

ブランディング22の法則

ブランディング22の法則

 

 

今も昔も広告業界では、「ブランディングが大事だ」というフレーズをよく耳にします。

最近では、「ブランディング」という言葉は一般化され、誰でも耳にすることが多いかと思います。

 

では、皆さんは冒頭で紹介したような「ブランディング」に関する書籍を読んだことがあるでしょうか?

ある方もいらっしゃるかもしれません。

 

では、「読んだことがある」という人に質問します。

広告代理店が作った「ブランディング」に関する企画書を見たことがあるでしょうか?

たぶん、誰もいないですよね?

いるとすれば、中堅または大手企業の広告主の広告担当より上のレイヤーの皆様方でしょう。

それ以外の皆様は目にしたことが無いはず。

目にする機会はまずありません。

なぜか?

ブランディングの企画書」は一般に出回るものではないからです。

クライアントの心臓(核心)ですから、一般に出回りません。

一般に出回るのは、ブランディングに基づいた商品や広告になります。

 

是非、御社の広告代理店の担当営業マンに聞いてみてください。

ブランディングについて教えてもらえないでしょうか?」

と。

以下のような内容で回答できる営業マンであれば、御社のことを大切に思っている広告マンだと思って間違いないでしょう。

ブランディング: branding)とは、ブランドに対する共感や信頼など顧客にとっての価値を高めていく企業と組織のマーケティング戦略の1つ。ブランドとして認知されていないものをブランドに育て上げる、あるいはブランド構成要素を強化し、活性・維持管理していくこと。また、その手法。ここでいうブランドとは高級消費財に限らず、その対象としては、商品サービス、それらを供給する企業団体のほか、人物建築物史跡地域祭事など、あらゆるものが該当する。

ブランディング - Wikipediaより抜粋。

 

逆を言えば、これを知らずして、もしくは理解に乏しいにも関わらず、広告商品(TVCM、新聞広告、ロゴマーク作成、イベント企画運営など)を提案してくる広告代理店(制作プロダクション含む)、もしくは広告代理店の営業担当(制作プロダクションのアートディレクターを含む)は、偽物です。

 

偽物(ニセモノ)という表現はいささか行き過ぎかもしれませんが、正しく言えば、能力がありません。

本来、広告代理店のすべきことは、クライアントのブランディングを醸成することです。

 

相手(クライアント)の価値(バリュー)を引き出すこと。

つまり、本来持っているもの。

本質を引き出すこと。

クライアントの本質に目を向けねばなりません。

 

弊社のよくある仕事のひとつに「会社のロゴマークを作ってほしい」という依頼があります。

お洒落なロゴ、かっこいいロゴ、いくらでも作れます。

弊社に限らず、個人でも、誰でも、専門学校もしくは美大を卒業した1年目の若手でもロゴマークは簡単に作れます。

むしろ、若い奴らの方が斬新なロゴマークを作ることができます。

でも、それでいいのでしょうか?

誰でもカッコイイロゴマークは作れます。

値段なんて有って無いようなもの。

 

重要なのは、「クライアントニーズを引き出したのかどうか」です。

ロゴマークを作ってほしい」と言われたら「なぜですか?」と聞かねばなりません。

クライアントが本当に抱えている問題を探らねばなりません。

相手の依頼の外側の表現は、本音を語っていません。

外側に表現された言葉「ロゴマークを作ってほしい」の内側にある動機を探らねばなりません。

動機とは根拠であり、エビデンスです。

 

ロゴマークを作る」というのは枝葉です。

木の幹はなんでしょうか?

木の根っこは何でしょうか?

つまり、相手の本当の思いはなんでしょうか?

ロゴマークを作りたい」と思った本質はなんなんでしょうか?

 

相手の軸を決める行為がブランディングです。

実は、一番重要な部分です。

いわゆるコンセプトと呼ばれる部分です。

すでに、クライアントにブランディングが確立されていれば、ブランディングを構築する必要性はありません。

その場合は、クライアントの広告担当に聞けばいいだけですので。

「御社のブランディングについて教えてください」

と。

広告代理店はそれを踏まえてあらゆるデザインをします。

でもブランディングが確立されているクライアントはロゴマークを作ってくださいとは言わないでしょう。

なぜなら、ブランディングが確立されていないから、ロゴマークを作ってほしいというクライアントがほとんどだからです。

だから、「ロゴマークを作ってほしい」言われたら、広告代理店の営業マンは「御社のブランディングについて教えてください」と言ってみてください。

そして、ブランドが確立されていないのであれば、ロゴマークを作るよりも先にブランディングをしなければなりません。

それが本来の広告代理店のあるべき姿であり、ここに広告代理店の存在意義があります。

 

ということで、現在某新規のお客様から企業のロゴマークの依頼があり、時間が無かったので、取り急ぎデザインしたばかりなのですが、「ブランディング」からやり直したいと思います。

僕自身、久しぶりにあるべき姿を気づかされました。

昨日、来社いただいた某会社のTさん、1時間30分のブランディング談義、どうもありがとうございました(^o^)

 

ちなみに、この話は全ての業種に当てはまります。

当てはまらない業種はありません。

 

心理カウンセラーやコーチ、コンサルタントなどの個人を相手にする業界でも全く同じです。

悩んでいる人が「僕はこれで悩んでいます。僕はこうなりたいんです。」という要望、依頼を、心理カウンセラーやコーチはそのまま鵜呑みにしてはいけません。

プロのカウンセラーやコーチは相手の本質や価値を見出す質問をしてきます。

本来相手のあるべき姿を模索します。

そして、そのあるべき姿になるためのコーチングをするはずです。

それをしないカウンセラーやコーチ、経営コンサルタントは全てニセモノですw

 

最後に、故・船井幸雄氏の著書をニセモノの皆様へ捧げます。

退散せよ! 似非(エセ)コンサルタント

退散せよ! 似非(エセ)コンサルタント