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藤川崇のブログです。

藤川崇のブログです。

アメブロみたいなブログポータルサイトの運営を本気でやろうと思っていたときの話。

2010年7月ぐらいの時期に秋田県内限定のブログポータルサイトを真剣に運営しようかと思っていたことがあります。

ブログポータルサイトといえば、アメブロライブドアブログ、ヤフーブログ、今僕が使っているはてなブログなどが有名です。
それの運営者に僕がなりたいと真剣に考えていました。
きっかけは、某コンサルタントからの提案でした。
ブログを書いて発信すること自体のメリットは2010年当時から認識しておりました。
その秋田県内版ブログポータルサイトの運営者になる、ちょっとテンションが上がってました。
ただ、費用がポータルサイトシステム開発、保守、コンサルティング料、諸々3年間でトータル3,000万円かかる、ということで、当社レベルでは、莫大な投資額となります。
社長から、「そんなにやりたいんだったら、まずは現在実際に運営している会社に行って自分の目で見て聞いて調べて来い!」、と言われました。
たしかに!
で、秋田県の人口規模と大体同じそうな県をピックアップし、その中からブログポータルサイトを運営している会社を調べたところ、石川県の運営会社を発見。
てことで、次の日石川県に行くことにしました(^o^)
以下はその当時の日記を今回再編集した内容です。
ほぼノンフィクションです(^^)
めっちゃ長いですけど、面白いから是非読んでください。。。
 

「そうだ明日、石川県に行こう!」


と僕は決めた。
国内線ドットコムで速攻で予約、秋田~羽田~小松空港

ということで、石川県到着~!

なぜ、いきなり石川県に来たのか・・・?
もちろん仕事である、正確に言うと調査である。
例の「地域ブログポータルサイト」をやるからには、調査しろと親父に命令された。
僕はコンサルタントが言っているんだから別にいいだろとタカをくくっていたのだが、
親父はそれが気に食わないらしい。
投資する額が3年で3000万円になるので当たり前といえば、当たり前か。
で、親父はメチャクチャアナログなやり方、直接現場を見てこい、と俺に言った。
「百聞は一見にしかず」、を目の当たりにするのはこれからだった。

地域ブログポータルサイトは日本全国約40県に存在している。
東北で無いのは秋田・岩手・青森の北東北の3県が無い状態。
それで今回、俺が秋田県でやりたいって思ったってわけ。

これを実現するためには、ブログシステムとそのシステムに耐えうるだけのサーバーが必要。
その会社が大阪にある。
その会社に委託しないということは、自社でSEとプログラマーを抱えて一から作ることになる。
こうなると、本当にライブドアブログとかアメブロになる。
そりゃ、ちょっと無理。
僕はIT会社を目指しているわけではない。
僕の狙いはあくまでも当社の広告業としての販売チャンネルを増やすこと。
自社でメディアを持てるというのはメリットであると考えている。

そして、この地域ブログを全国各地で 成功!? させてきた某有名コンサルティング会社がコンサルティングしてくれる。
してくれるというか、コンサルしたいらしい。
いや、むしろ「やらせてください」とのこと。
成功・・・、何をもって成功と言うのか?
それが分かるのはこのあとのことだった。

じゃあ、なぜ全国に40も地域ブログポータルサイトがあるのに、あえて僕は石川県を選んだのか?
それは、人口規模である。
石川県と秋田県の人口はほぼ同じ約120万人。
もう一つ理由がある。
それは、石川県の地域ブログのWebサイトがデザイン的にもとてもよくできていたということ。
ここに突撃しよう、そう決めた。
まあ、はっきり言って隣の晩ご飯状態ですよ!

石川県の地域ブログポータルサイトは「●●●」というサイト名だった。
●●●とは石川県の方言らしい。
来て下さい、の意味らしい。
石川県はもろに関西弁だった。
小松空港に到着したので、
石川県の地域ブログポータルサイトから運営会社を探し出した。
非常にわかりづらく書いてある。
いや、あえてそうしているようだ。
でも、僕はそういうのを探し出すのが得意。
住所を割り出し、小松空港から電車を乗り継いで、野々市町というところに来た。

それにしても、小松空港というのは便利な拠点だなあって思った。
直行便が上海、北海道、沖縄とある。
残念ながら秋田行きはない。
なので、二日目は沖縄に行こうかと思っていた。
実は沖縄県地域ブログポータルサイトは一番早くに開設され、一番盛り上がっており、一番稼いでいる。
しかも、地域ブログが発展して店舗を構えている。
リアルな場でのコミュニケーションスペースを開放している。
やはり、一番成功している事例をみることが大切なのだ。
それは、商売をやる人間の鉄則である。
しかし、残念ながら那覇空港行きは満席だった。

錆びれた駅から、タクシーをつかまえて運営会社に向かった。
道中、タクシーの運転手さん(女性50代)に石川県の地域ブログを知っているか聞いてみた。
●●●ってホームページ知ってますか?」
「知らんね」

現地付近に着いた。
その前に一服しよう、ということで喫茶店に入った。
若い店主とスタッフ(男性20代後半、女性30代前半)に聞いてみた。
ipadで石川県の地域ブログ●●●」を見せながら、
「このサイト知ってますか?」
ふたりともキョトンとして、
「知らんわー」

知らん人は知らんよね。
なんだか、僕も関西弁っぽくなってきた。
僕は実にフレキシブルな体質なので、まわりの影響を受けやすい。

んでもって、一服も終わり、その会社の前に。
整体、マッサージとか書いてある。
どこをどう見ても「●●●編集部」と書いていない。
うーん、迷っていてもしょうがない。
突撃じゃー!

1階は人がいなかったので勝手に2階へ。
奥から話し声がする。
メイクアップ教室をやっているようだ。
ここじゃないのかなー?
メイクアップ教室の先生に聞いてみた。
●●●編集部はこちらではないのでしょうか?」
「あー、それ奥の方にありますよ」
ここだっ!
奥のロールカーテンの更に奥のドアを開けると●●●編集部はあった。

若いお兄さんがあらわれた。
僕を取引先の人と勘違いしているようだ。
「部長、◯◯◯さん、見えはりましたよ。」
全然、違うんだけど似ているんだろうか・・・?

A部長あらわる!
これが、彼とのファーストコンタクトとなった。
◯◯◯くん、◯◯◯さん違うやん、ほんまかんべんしてーな」

「なんのようでっか?」とA部長。

「実は、今日秋田から参りまして、
私は地域ブログポータルサイトを秋田で運営しようと思っており、
実際に運営してらっしゃる会社の方にお話をお聞きしたいと思い、
アポなしで来ちゃいました。
5分でいいのでお話お聞かせ願えませんでしょうか。」

「はぁー、あんた大胆やね。たまたま今日私がいたからいいんやけど・・・まぁどうぞどうぞ。」

よっしゃ!
ここからじゃい!
聞いて聞いて聞きまくるぞい!
5分で終わらせはしないぜ。

「あー、でも夕方からサッカーの打ち合わせがあるから、それまでだったら・・・」

サッカー、そうこの会社は実業団のサッカーチームを運営していた。
JFLのひとつ下、北陸リーグに所属しているらしい。
ブラジル人2名も加入させているとか。
まじすか!?
なんかちょっとすごい会社だったのね。
秋田でいうとノーザンハピネッツみたいなものか。

この会社はサッカーチーム運営、介護事業、ホームページ制作、地域ブログポータルサイト運営、セミナー教室企画運営と多岐にわたる事業を行っているようだ。
いっけん関係なさそうに見える事業であるが、話を聞いてみると全てつながっていた。

大義名分として「地域貢献」をうたっていた。
もともとサッカーチームは別の会社が運営していたらしいのだが、その会社の運営がうまくいかず、元々サッカーが好きだった社長が地元の地域貢献の一環として買い取った。


サッカー選手たちは日中、介護事業だったりマッサージ・整体などを仕事としてやっている。

それは、選手生命が30歳といわれるサッカー界において、手に職をつけておかなければ厳しい就職活動が待っているから。

プロになれる人間は一握りだが、もちろんそこでプレーしている若者たちはプロを夢見ているらしい。

選手たちは寮に住んで自炊しながら、将来を夢見ながら、日中はマッサージや整体の仕事をやっている。

地域ブログポータルサイトも正に地域貢献の一環もあることはあるようだ。
というか、この地域ブログポータルサイト事業ってのは俺が最初に思ったのは
・・・それこそJC(青年会議所)がやればいいのでは?って。

実は奄美大島で2月から地域ブログポータルサイト運営を始めたという青年に2回会ったのだが、その彼からは純粋さしか感じられなかった。その彼の前職はバンドマンだったらしい、今30歳ぐらい。
どうりで、金儲けの匂いがしないわけだ。
しかし、この奄美大島のサイトは2月に始めたばかりなのに月刊アクセス数が400万PV、500ブログほどが立ち上がっているという。
月間アクセス数400万PVというのは秋田で言うと「さきがけon the web」とほぼ同じくらいである。

そんな話をA部長と話していたら、A部長は、次のように話した。
「アクセス数がたくさんあるのと、収支があうってのは別の話やからね。」

ちなみに●●●は昨年の10月から始めて現在月間100万PVだそうだ。

僕は単刀直入に聞いた。
地域ブログポータルサイトは儲かりますか?」

A部長から僕が予想にしなかった見事に期待を裏切ってくれる一言が・・・
「単体ではまったく儲かりまへん。
うちはサッカーとかいろいろ絡めているからそっちでOKなだけ。
ほんまはブログ事業単体で黒字にしたいんやけどね。
ここだけの話、全国のブログポータル運営している会社で儲かっているのは直運営している沖縄だけのはずだよ。」

僕は思わず、
「え!?本当ですか?

だって地元に今までない双方向性のメディアができるってすごいことじゃないですか?

地域貢献にもなるし、ブロガーが集まることで、広告収入やHP制作も受注できるじゃないですか?」

A部長
「そういうブログを利用したHP制作はたしかに受注しとる。

ちなみにウチはブログをカスタマイズして企業のホームページを作ってやるんだけど、制作費は無料。

月々のサーバー利用料だけ数千円いただいとる。

だから、めちゃくちゃ儲かるわけじゃない。薄利多売。」


「でも、●●●のスポンサーはかなり集まってますよね。それって支持してる企業が多いってことですよね?」

A部長
「だからそれも実は違うんだよね。
 ウチはこの地域ブログポータル導入する前から、ウェブの情報発信ページもやっていたし、スポンサーに関して言えば、もともと異業種交流会のセミナーを運営している兼ね合い、300~400のスポンサーがいるわけ。だから、いきなり地域ブログをはじめて、それでお客さんに 『地域貢献で始めたので協賛金お願いします!』ってやっても売れないで、ホンマ!TVCMとかラジオCMとかと一緒にパッケージングして売ったりしとるわい。だから、あんさんも金沢の駅に行って聞いてみ、●●●知っとるかどうか。知っとるなんて人間おらんぞ。せいぜい30人に1人だと思うで。」

僕は愕然とした。

今まで描いていた成功の理想型が脳の中で崩れ始めた。

これが現場の本物の運営者の話か・・・!

A部長
「だいたいコンサル料とシステム構築費が同じっておかしいと思わへんか?
地域ブログやってもいいと思うけど、コンサル入れる必要ないんちゃうか?
コンサル入れるにしてももっと頭のイイやり方あるで。」

言われてみればそのとおりだ。
さらにA部長は僕が懸念していることをずばり言い放った。
「しょせんライブドアやアメーバには勝てへん。システムでおとってますがな。今ライブドアやアメーバでブログやっとる商店主をこっちに引っ張り込むのは一苦労かかりまっせ。」

とにかくいろいろ話してくれた。
初対面の俺に一時間も時間を使ってくれたA部長に感謝し別れを告げた。

宿泊先の金沢のホテルに着いたら、自分の会社(株式会社販促)から電話があった。
さっき、伺ったA部長が連絡ほしいと。
携帯に電話したら、

A部長
「なんか社長に秋田から変な奴きたって報告したら、わざわざ秋田から来てくれたんだから飲みにでも連れてけっていわれたもんで。一杯いきまへんか?」

おお、素敵なおもてなし!
早速A部長のお客さんでもある居酒屋へ直行。
なんかよくわからんが、石川特産のどじょうの素焼きってのを食べた。
おごってもらって恐縮。
最後にA部長から一言。

「コンサルお願いするの辞めて、わてを雇ってくれまへんか?やすうしますで、ホンマ」


二日目は、久保田利伸の地元、静岡県へ。

日本海から太平洋へ。
僕は石川県から静岡県に移動した。
時間にして約4時間。
静岡に着いたのは14時。

そういえば、今日7月24日は久保田利伸の誕生日である。
今俺が静岡にいるのは単なる偶然ではあるが、運命的なものを感じた。

昨晩A部長と飲み過ぎて具合が悪い。
とりあえずどこかのホテルにチェックインしたい。
じゃらんの携帯サイトをチェック。
午後3時からチェックインできるホテルを発見。

「マイホテル竜宮」

早速ネットで予約し、すぐにチェックイン。
ロビーに竜宮城の写真集があった。
竜宮城って本当に存在したのか?
そんな疑問を抱きながら綺麗な写真集を見ていた。
なんかに似ている・・・。
そうだ、1月に伊勢神宮の写真集を買ったことを思い出した。
竜宮、神宮・・・。
あれ?伊勢神宮ってもしかして近くないか?
俺はすぐにipadでグーグルマップを確認。
めっちゃ近い。
名古屋まで1時間、名古屋から伊勢神宮まで1時間。
俺は明日の朝、伊勢神宮に行くことにした。

さて、静岡市では地元タウン誌を発行している会社が地域ブログを運営していた。
今日は運営者ではなく、地元の商店主(つまり、地域ブログポータルサイト運営者からすればお客様となるユーザー)にヒアリングをしてみた。

その結果、静岡県の地域ブログポータルサイトは3年前から運営していること、地元タウン誌(フリーペーパー)としての知名度の高さから誰もが知っていた。
では、実際に地域ブログを商店主たちが利用しているのだろうか?
聞いてみたところ、利用していなかった。
理由は、すでに大手のサイトでブログをやっている、ということであった。
更にブログを見てもらうために、ツイッターSNSなどやることが多すぎる、更に地域ブログまでやっている時間がない。

僕は食い下がった。
地域ブログの認知度が高いのであれば、地域の媒体としては優れているのですから、やらないのはむしろ損でしょう、と。

しかし、答えは違った。
静岡市は観光客が多い。
その観光客は飲食店に何を見て来るのか?
それは、「ぐるなび」や「ホットペッパー」の携帯サイトである。
ホテルであれば、「じゃらん」「楽天トラベル」。

俺は気づいた。
つまり、地域ブログ静岡市のオールジャンルの媒体。
しかし、ユーザー側からすれば、やりたいことを一番近道で見つけたい。
ネットの優位性というのはまさに近道、楽をしたい、そういところが最大のポイント。
であるがゆえ、オールジャンルの媒体は求められづらい。

ぐるなびホットペッパーじゃらん楽天トラベル、全て業種特化している。
インターネットに向いているのは業種特化モデルである。 

では一体100万PVというのは誰が見ている数字になるのか?
答えは地域ブログを書いている人たちが地域ブログを見ているのである。
一般の新規ユーザーは少ない。

ブロガーを増やすことで、ブロガー自身がブログを見る頻度はあがる。
しかし、それ以外の県内のお客、そして県外客はまったく見るすべがない。

地域ブログは地産地消ならいいかもしれない。
しかし、これから人口が減る時代は地産外消でなければならない。

結論として、地域ブログは見送ることとした。
一企業が地域ブログに携わるよりも、青年会議所が運営したほうがよいのではないだろうか。

もしくは、商工会議所。
このビジネスモデルはビジネスというより、地域活性化を主としたボランティア色が強い。

地域ブログの考え方は素晴らしい。
ただ、これに広告収益ビジネスモデルを付け加えるのは難しい。

インターネットはこれからも進化していく。
なにかしかでネットを絡ませた事業をしていかなければ・・・という思いはある。

現状として、クライアントからも5件ほどWebの相談がある。

秋田県のインターネット普及率は全国でダントツの最下位らしい。

今一度、俺は秋田で何がしたいかを、何をするべきか、何の役に立つべきかを考えてみたい。
秋田は少子化、高齢化、自殺率、オールナンバーワンである。

この現状を踏まえ、将来あるべき姿、当社が貢献できる姿を考えたい。
そんな、いろんなことを考えさせてくれた今回の出張一人旅であった。

 

以上、2010年7月の地域ブログの一人旅でした(^^)
長い文章をお読みいただき、誠にありがとうございました。